唎酒師の店主が厳選した日本酒のお店

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2024/05/26 18:41


こんにちは、ひろがる酒店の店主です。
唐突ですが、更新頻度は決めず、ゆる~い感じで店主の独り言を書いてみようと思います(本当にマイペースでやらせていただきます)。
記念すべき第一回は、「日本酒って開けたらすぐに飲みきらないといけないの?」です。

「そんなのあたり前だろ!」って思う方が多いかも知れないですね。。。
はい、それ(さっさと飲みきる)も一つの正解だと思います。

でも私は、あくまでも経験からの個人的意見として、あえて「そうしなければいけないわけではないし、開けたてが一番美味いとは限らない」と言います。


当店に来ていただいたことがあるお客様の中には耳にしたことがある方もいらっしゃると思いますが、私たちはよく「開けた後の変化が面白いです」とお伝えします。

これは全てのお酒に対して一義的に言えるものではなく、当店で扱うお酒の中にも、間違いなくフレッシュさが残っているうちに飲み切ってしまった方が良いお酒も存在します(発泡性のあるものなどは早く飲んでしまった方が良いものが多い気がします)。

しかし、お酒によっては開栓して空気に触れる、あるいは時間の経過による変化で、開栓直後には味わえなかった旨味が顔を出したりもしますし、最後の最後の部分が美味しいお酒もあります(経過を見る場合は悪い変化を極力減らすために冷蔵保管した方が安心かも知れません)。

お客様からこんな話を聞いたことがあります。

「居酒屋で飲んで美味しいと思ったお酒があって自分で購入して飲んでみたら、最初のイメージと大きく違っていてがっかりした」

上記のお客様の経験にこれまで話したことが当てはまるかはわかりませんが、その居酒屋さんで飲んだお酒が開栓からの変化を経ていたのかも知れません。

ただ、このケースから派生して私が思うのは、開けたての状態だけでそのお酒を評価してしまうのは、もしかすると、少しもったいないことをしてしまっているのかも知れないということ。

初めて飲むお酒が開栓時から好みにドンピシャのお酒だったのなら、それは言うことなしに素晴らしい出会いだと思います。
一方で、第一印象で完全にイメージ通りでなかったり、ちょっとあっさりしすぎだなと感じたとしても、これまで書いたように『変化』は必ず起こる(それがどういう変化かはお酒によって違うと思います)ので、それを確かめたうえで自分に合う、合わないを決めてみても面白いかも知れません。

つらつらと書きましたが、私はお客様に楽しく、美味しくお酒を飲んでもらいたいだけなので、今回の独り言は興味のある方だけがお酒を楽しむ上でのスパイスとして覚えていてくれればいいかなと考えています。

ひろがる酒店で実際にテイスティングしてみて、開栓後の変化が良かったお酒をご紹介します。
開栓後の変化を愉しむには一升瓶でゆっくり飲むのがおススメです!
(四合瓶しかない商品もありますがご了承ください。。)



最後まで読んでいただきありがとうございました!